不動産業界では有名な、十三階段があるアパートの201号室十三階段で有名なのが、下北沢で家賃8,200円の格安物件“十三階段があるアパートの201号室”。
誰一人として入居から2週間もたず、3人が夜逃げ。一人は窒息した死体で発見されたと聞いたにも関わらず、「ネタになる」と入居した貧乏なお笑い芸人の恐怖体験でしょう。
そのアパートに引っ越した当日、引っ越しに疲れた芸人さんは、ついうとうとしてしまい気がつくとすでに午前2時22分。すると、真夜中なのに下から幼稚園児くらいの子供が大勢走りまわっている音が!
次の日、寝ているとなぜか午前2時22分に目が覚めます。その晩は、女性の靴音が聞こえま した。
その次の日も、そのまた次の日も、芸人さんはなぜか午前2時22分に目が覚めてしまい、女性の靴音を聞くのです。
しかも、靴の音は日に日に階段を一段ずつ上がって来ていて、201号室に近づいてくるのです。
ここで彼は気づきます。このアパートは13階段。だから2週間以内で・・・
それでも芸人さんは、家賃の安さの誘惑に負けて住み続けますが、引っ越してから12日目、今度は大人数の男女が階段を駆け上がったり、駆け下りたりする音がしたと思ったら突然、“ドンドンドンドンッ!!」と玄関のドアを叩き始めたのです。
さすがに芸人さんも恐怖を感じ、13日目の夜を迎える前に引っ越すことに決めました。友達を呼び、部屋中にお札を貼って荷物をまとめていたのですが、気づくと時刻は午前2時22分!
すると、急にブレーカーが落ちます。
友達は芸人さんにブレーカーを上げるように言いますが、返事もなく、芸人さんはうずくまって唸っているだけ。その時、芸人さんは、部屋に貼ってあったお札をのどに詰らせていたのです!
慌てて友達が救急車を呼び、芸人さんは一命を取り留めますが、一人だったら確実に窒息死していた!!
というお話しです。
しかし、なぜ十三階段が不吉なのかというと、最後の晩餐でイエス・キリストも含めると13人だったことから、欧米では絞首刑の死刑台に上る階段を13にしたことが由来らしいのです(実はイエス・キリストが処刑されたのは13日ではないのです!)。
日本なら4段というところでしょう。江戸時代からの祟りか、それとも戦時中の悲劇が起こす厄か?そんな現代の怪談でもお馴染みの十三階段が実在すると聞いて、わざわざ筆者は大晦日に千葉県佐倉市へ。
情報を提供してくれた後輩はビビって同行を拒否してきたので、一人で地図を見ながら向かいます。
JR佐倉駅から徒歩で約30分。ようやく問題の階段があるという、佐倉城址公園に到着しました。
ここは、もともと江戸時代の佐倉城の跡地なのですが、第2次大戦中は旧日本軍の訓練などにも使われていたそうです。
しかし・・・園内の案内板にも記載されていないので、どこに問題の十三階段があるのか、サッパリわかりません。なので、取りあえず景色が良さそうな“本丸跡”へ向います。
もうお城もないので、正直広々とした空き地。
その端っこに何やら看板が立っています。どうやら戦時中に兵士が木に文字を彫ったらしいのですが、それが天然記念物になっているのだそうです。
なぜ
!ここで筆者、わかっちゃいました〜!!
木に文字を彫った若い兵士は、たるんでいるということで、毎日、十三階段でウサギ跳びの罰を課せられてしまいます。
それが苦で脱走しようとしたのですが呆気なく捕まり、あろうことか、十三階段で絞首刑になったのです!
すると、その祟りなのか良からぬことが次から次へと起きてしまい、困り果てた旧日本軍は「天然記念物にしたら祟りも治まるんじゃね?」的なノリで天然記念物にしたのではないでしょうか?
さて、時間もないので十三階段を探しつつ、案内図にも記載されている“姥が池”へと向ってみます。
ここは、乳母が殿様の若君を池のほとりで遊ばせていた際、あやまって若君を溺れさせてしまい、悲観した乳母も身を投げて、その後、夜な夜な池から女性のすすり泣く声が聞こえてくるようになったという伝説が残る池なのです。古典的な怪談にゾクゾクしてきます。昼間でもどこからか女性のすすり泣きが聞こえてくるような・・・
筆者は、間違いなく夜、ここに来ることはないでしょう。
そして、振り向いてみると、何やら異様な塊があります。
十三階段です!
地元では、この階段を上るだけで、だんだん何かで首を絞められたように苦しくなり、上り下りした者は祟りで死んでしまうと噂されているといいます。
階段だけある風景。メチャクチャ異様です
せっかくなので、呼吸を整え筆者は噂の検証に入りました。
何も考えないようにして階段を上ります。3メートルぐらいでしょうか。頂上は結構高いのです!
「しまった!遺言書を書いてこなかった…>_<…」と心残りもありつつ、急な階段を一段一段下りてみました。
「13、12、11・・・」まだ何も起こりません。
「6、5、4・・・」ううっ、地獄の門が開いてしまう
「3」もし、いまここから飛び降りたらどうなるんだろう・・・試してみようか。いやいや、噂より酷い死に方するんじゃないか。
「2」何だか、首のまわりが絞められてきているような・・・グエッ!!!!!
さ、最後の一段で、
コケてしまった階段のそばに立て看板がありました。
結局、今回の検証では、佐倉の十三階段では噂で囁かれるような現象は起きませんでした。
地元民の後輩に話を聞いてみると、戦時中、この階段は旧帝国軍的な精神錬磨のための場として利用されていたと言います。身体を鍛えるという名目で、若い男女が無理矢理この階段で兎跳びをやらされたり、はたまた上から飛び降りることを強要されていたというのです。恐ろしき帝国教育、国家総動員!
この高さですから、なかには怪我だけじゃ済まなかった人もいるのでしょう。
また終戦後、米軍の将校が処刑用に十三階段を探していたところ、偶然、この階段の話を聞き「まあ1段足りないけど、やっちゃえばいいじゃん」的なノリで、密かに日本人戦犯の絞首刑に利用したという噂があるとかないとか。
そこから“首を絞められるような”という噂が広まったのでしょう。
佐倉の十三階段ーーーー歴史の闇に隠された秘密なのか、それとも単なるおっちょこちょいな都市伝説なのか?
皆さんの住んでいるマンションやアパートの階段は13段ではありませんか?
Zooooneでは、読者の方からの十三階段に関する情報をお待ちしています。